贔屓か差別か。いじめていい人悪い人。
いや、あのさ。
ノードストリームさんは、最初「イバンカ・トランプ」ブランドを売っていたわけさ。
それは、トランプの娘だから売ってたの? それはそれで、やらしくない?
いや、もしデザインが気に入ってたんだったらさ。
トランプ非難のために政治家でもなんでもない娘のブランドを拒否するの?
それは親が犯罪者だったとしても、子どもを差別してもいいってなってんの? アメリカの憲法では。
一応さ。今回イバンカの服を売らなくなったのは「売上不振」という理由だし、「それならそれで仕方がないよね。またがんばろうね」って話だけど、それだけの話じゃないんだろうね。だから、ニュースになってんだし。
例えば、こんな感じ。
「S&P総合500種がほぼ横ばいで、ダウ工業株30種平均が反落した8日、ノードストロームの株価は終値で前日比4%超上昇、時価総額を約3億ドル増やしたのだ。同様に「イバンカ・トランプ」製品の販売をやめた米ディスカウント衣料小売り大手のTJX(TJX.N)も8日、時価総額が3億2000万ドル増加した」
株屋はシビアだねぇ。なるほど、企業のみなさんが反トランプを掲げるわけだよ。
それはさておき。
民主党のペロシ下院院内総務さん曰く
「不適切だと思うが、実に不適切な大統領であるトランプ氏にはぴったり合っている」と述べた。その上で「それ以上に不適切なのは、自身が賛同しない決定を下した判事を『判事とやら』と呼んだことだ」
だってさ。
「娘をいじめるのは、そりゃ良くないよ。でも、あいつの親父悪いやつだもん。当然の報いじゃん。だって、あいつの親父裁判官を「判事とやら」みたいに言ったんだぜ。そっちの方がひどいだろ?」
ってさ?
これはいじめの問題に通じるんだよ。イバンカは美人で金持ちでさ。親父は昔から毒舌有名人。そんなだから「デザイナーとかつっても、親の金と権力でやってるだけよぇ」なんて影口叩かれてたんだよ。
これはあれでしょ。
「あいつは金持ちで美人で親に権力があるから、この程度の差別はあっても、他で優遇されてるんだからいいでしょ」
みたいなことでしょ?
「いじめていい人」認定だよね。
そんなもんだよ、世の中なんて。
嫌なやつは、理に叶わなくても嫌な目に合わせていいってマインドだよね。
ちなみにノードストロームは高級百貨店でさ。
もう入ったら雰囲気が落ち着いてるし、モノは高いし、店員は上品だし、包装は日本みたいに丁寧。
私が住んでたところは、大都市の郊外だったけど、そこのモールのノードストロームの店員は白人ばっかり。客も白人ばっかり。有色人種の客も「お金持ってます」って感じの人ばっかりでねー。
同じモールにノードストロームとメイシーズとJCペニーがあったらばさ。もういる人種が全然違うの。店員もさ。JCペニーは黒人かラテンの人ばっかだった。接客もテキトー。社員教育が違うんだね。まあ、客層もそれなりなんだよね。
ノードストロームの接客マニュアルはあちこちで賞賛されてる。人種差別ダメ絶対みたいな。でも、店員が白人ばっかりなのは、いったいなぜなんだい?
まあ、そういう店だからこそ、「差別してません感」を前面に押し出さないとなのかもしれないねぇ。
利益のために贔屓して、利益のために差別する。
けどそれをやるのは「差別大反対」のみなさん。
大人の世界は複雑ですわ。