悪意の解放・善意の発露 

つまりは、こっそり言いたいことを言うブログ

「あ」のつく、あのマルチ

また、アメリカでのことを書くけれど。

 

とある教室で知り合ったメキシコ人の女性と、連絡先を交換してもらったことがあった。

彼女はとても明るくて、私のようなぐずぐずした人間を笑顔で励ましてくれたりしたから、お礼を言いたかったから。それだけだった。

 

そのあと、数ヶ月して彼女からメールがきた。

踊るような気持ちで読んだら、彼女がオーガニックの商品を売っているから話を聞かないかとう内容だった。

 

ああ、案の定。

「あ」のつく、あのマルチ企業だ。

 

実はあのシステムについては、少し調べたことがある。

まあ、勧誘されたこともあるしねぇ。

あのシステムが合法だと判断された裁判の経緯も読んだ。

法務の方は、よほどやり手らしい。

いずれ、あのシステムを解説したページを作りたい気もするけど、内部の人に情報聞くのもやだなぁ。とりあえず、そのあたりは今回はパス。

 

まあ、誰もが知っていると思うけれど、あの会社は大企業だ。

政治献金もバカスカやってる。日本でも、もちろんアメリカでも。

日本ではイベントにビル・クリントンを呼んだらしいね。

今回のトランプ政権にもアムさん創業者の義理の娘がいるらしい。抜け目ないわ、さすがアメリカの企業。

 

www.sankei.com

 

最近のヒット商品は、なんかのサプリメントらしい。

詐欺じゃ無い。そういうビジネスだ。

成功している人もいるようだし。

 

ただ、よほどの営業能力がないと無理っぽいね。

自分で商品を売るよりも、下の人間に売らせた方が儲かるってのは、一見詐欺っぽく見えるけど、考えてみたら企業ってのはそういうところあるよな。アメリカなんて、末端の人間と上にいる人間の収入なんて100倍以上違うなんてざらだもの。マルチなんてかわいいもんだよ。

 

日本では。

あれをやってて、在庫を抱えすぎて、商品を下請けに売っちまう人も多いみたいだね。実際は赤字でも商品を買って、なんだかって立場をキープした方が儲かるらしい。妙なシステム。

最近はマルチの商品専門の買取業者もあるよね。商品自体は悪くもないから、そこで買うって需要もあるんだろう。知り合いから買うと営業がうっとおしいけど、商品自体は気に入ってるって人がいるんだね。

 

アメリカでも、そういうことしたい人がいるみたいなんだけど。

なぜだかこっちだと、その手の商品が見つからない。

e-bayで、安売りをしようとした人が、アムさんに訴えられたって記事を昔読んだ。

www.mlive.com

 

この裁判の後日談をまだ見つけていないが、どこを探しても値下げして売ってるサイトを見つけられないので、やっぱり無理なんだろうなぁ。アマゾンやe-bayでも商品は売ってるけど、全然安くない。

 

ただ、最近はやっぱりネット販売も盛んっぽい。それぞれの販売員がネット上にそれぞれのページを持って、そこで営業を展開している。対面で買うよりは買いやすいってのはあるだろうな。ただし、やっぱり会員にはならないといけないみたいだから、アマゾンで買ったほうが楽でいいかもな。

 

さて、話は戻って。

件のメキシコ人女性から、アムさんの商品を買うべきか少し悩んだ。彼女もアメリカで苦労しているからこんな商売に手を出したのだろうし、何かいいものがあれば協力しようかとも思ったのだけれど。

 

たぶんあと数年もアメリカにいない私が、ちょろっと商品を買っても、大して儲かりはしないだろう。彼女は英語がよく話すが、メキシコ人にありがちな「あまり正しくない英語」だった。そんな状態で、アメリカ人にアムさんビジネスを展開できるだろうか。アムさんはアメリカでは有名な大企業だからといって、誰もが認めているわけじゃない。やはりカルト的な集団だと思われている。この国で、自分を守ってくれるメキシコ人の人脈をアムさんのせいで壊したりしないだろうか。私のごとき縁の薄いそれもまともな英語も話せない日本人に声をかけなければいけないほどにせっぱ詰まっているんだろうか。

 

彼女は、きっとアムさんで成功したりはしない。

傷が浅いうちに、諦めたほうがいい。

 

私は「日本にいるときに、それらの商品を使ったことがあるが、合わなかった」と返事をした。すると例によって、一度商品を見にきてくれと言ってきた。ああ、販売への勧誘だなと思ったので「申し訳ないが、私のビザではその手のビジネスをすることができない」と嘘をついた。その嘘への返信がなかった。

 

彼女の笑顔に励まされた日々を思い出して、少し悲しくなった。

 

今、少し酔っているので、品のない言葉を使わせていただく。

潰れてしまえ、クソ会社。